アフガニスタンのお話会&アフガニスタンバザール

May 21, 2023

日本から西へ6200キロ。
アフガニスタンは厳しい干ばつと戦火に悩まされ、乾いた土と砂のイメージがありますが、緑豊かな山々に囲まれ、森や大草原が広がり、春になれば花が咲き、美味しい果物がたわわにみのる自然あふれる美しい農業国でした。

しかし1979年のソ連軍侵攻以来、戦火に見舞われ、2021年はタリバンによる全土掌握。経済的危機の中、貧困は深刻化し、長引く紛争により今も故郷を追われ、避難を余儀なくされている人々が300万人以上いると言われています。

アフガニスタンに生まれ、農業を営む父の背中を見て育ったバブリ・アシュラフさんは、父親が日本の大学院に留学経験があったことから、幼いころより日本に親しみを持ち、2009年初めて来日。
日本語学校で学んだ後、駐日アフガニスタン・イスラム共和国大使館に就職し、現在は松戸市内で無農薬でフェアトレードのナッツ、ドライフルーツを販売する「BAHAR」を経営。「BAHAR」は「春」を意味しています。アフガニスタンでは春分の日が新年にあたり、ドライフルーツやナッツを水に浸した「ハフト・メワ」を飲みます。農薬やオイル、砂糖などを使っておらず天日で干したドライフルーツは大地の香りいっぱい。水にひたしただけで果物の甘味でフルーツポンチのように美味しくなるのです。

アフガニスタンでは女性というだけでというだけで学業や就労の機会が狭められ、経済的な自立が困難でしたが、タリバン政権下では女性の外出まで制限されるなど、より厳しい状況になってきました。

またアフガニスタンではアヘンの原料となるケシは高値で売れるので、それを栽培し輸出してきましたが、国はその状況を打開するため、ケシに代わる作物として高品質のサフラン栽培を推進するようになりました。最近ではアフガニスタン産サフランは、国際的にも高く評価されています。

そのような状況の中で、故郷のために何かをしたい・・・。
このサフラン栽培を女性たちの仕事にして、就労支援になればと、アシュラフさんはまずサフランの輸入から始めました。

その後、ドライフルーツやナッツの他、アフガニスタンの伝統工芸品である刺繍製品なども販売。
さらに支援を広げようと、昨年、アフガニスタンに行き、現地の人たちが作る絨毯やキリムの生産現場を訪問。
アフガニスタンでは遊牧民が先祖代々伝えてきた伝統と文化が色濃く残り、部族ごとに伝わるオリジナルな模様や草木染めなど独特の色彩が特徴の手織りキリムが作られてきました。アシュラフさんはそんなキリムをフェアトレードで直輸入し、こちらもまた多くの女性たちの就労支援につなげたいと販売を始めました。
そこで今回、風楽で届いたばかりの美しいキリムや絨毯を風楽で展示販売させていただくことにしました。
「杜の家」に展示すると同時に、アシュラフさんのアフガニスタンのお話会、中村哲さんのドキュメンタリー「荒野に希望の灯をともす」の上映、アフガンカレーのランチなど、アフガニスタンを丸ごと知っていただけるイベントを企画しました。
休日と平日、同じプログラムで2日間開催しています。
お好きな時間にぜひ遊びにきてくださいね。

◇日時:6月18日(日)〜19日(月)
    10:00〜17:00 展示(月曜日は16:00まで)。
◇内容
10:00〜11:30
中村哲ドキュメンタリー「荒野に希望の灯をともす」上映
*参加費:1000円(全額ペシャワールの会に寄付します)

11:30〜13:00
バブリ・アシュラフさんお話会
「アフガニスタン人の暮らしと文化、そして私にできること」
*参加費:無料

◇ランチ アフガニスタンカレープレードをどうぞ!
お好きな時間に食べられます。
アフガニスタン豆乳ヨーグルトカレー
カチュンバル(きゅうりトマトパクチのサラダ)
スパイス炒め
レンズ豆入りバスマティライス
・・・などをワンプレートで盛り合わせます:1300円
*アフガニスタンハーブティやチャイ、コーヒーなどもあります。

◇ワンコインクッキングデモ 15:30〜16:00(18日のみ)
トライフルーツで作る豆乳ヨーグルトや胡桃で作るナスのパテなど簡単な料理デモと一口試食。500円

*映画とワンコインクッキングはご予約お願いします。

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