アーサービナードお話会「言葉のチカラと物語の可能性」
アーサービナードさんのお話会を開催します!
エリック・カールの絵本の翻訳、詩人、随筆家、ラジオのパーソナリティ。アメリカ生まれでありながら日本を愛し、日本の矛盾を掘り下げ、環境、原発、政治など、さまざまな問題に真摯に向き合い、活動を続けているビナードさん。
言葉の本質を探り、詩やエッセイなどを通して「生きた言葉」「伝わる言葉」を書き続けているビナードさん。
もしかしたら日本人よりも日本語の美しさや可能性を知っている方なのかもしれません。
ネットやメディアを通して情報が氾濫している中、何が正しいのか、本質を見抜くことはとても難しい時代になってきました。
まして報道は操作されている部分が多いので、ストレートにニュースを鵜呑みすることはできません。
また権力者たちは言葉をすり替えることで、巧みな逃げ道を用意しています。
そんな現代社会の中で、情報を正しく取捨選択すること、自分にとって何が大切か、どうやったら真実を見極めることができるのか、ビナードさんの文章や発言の中から、ハッとさせられることが多いです。
そういう言葉の洪水とは別に「思いのこもった言葉」にはそれだけで人の心に響き、伝わってくるものがありますね。
ビナードさんはアメリカ人なのに、自国語ではない日本語で言葉を紡いでいます。
その時の、言葉の選び方や表現方法があまりに的確で美しく、心象風景に溶け込んでいくような言葉に驚かされます。
一方、政治、環境、原発(原爆)、平和などの問題に関心を持ち、権力に対して絶えず疑問を投げかけ、発信し、行動していく姿勢にも学ばせていただくことが多いです。
8月は日本人にとって特別な月。
ビナードさんは丸木位里・俊さんの「原爆の絵」を元に紙芝居「ちっちゃいこえ」を制作したり、「ズッコケ三人組」の那須正幹さん(3歳で被爆)の遺作を元に「ばあちゃんの詩(うた)」を作詞したり、日本人の太平洋戦争体験者たちを訪ね歩き、戦争の実態を描いた「知らなかったぼくらの戦争」を出版するなど、平和への想いを込めた作品を創作し続けていらっしゃいます。
日本語はとても美しく、日本は言霊の国とも言われていますが、その美しさと言葉の力というものを現代人は忘れてしまったのではないでしょうか?
ビナードさんのお話を聞きながら、改めて日本語について、日本人の精神性について、これからの時代のあり方について考えていきたいと思っています。
前半がビナードさんのお話、後半はランチのオーガニックお弁当を食べながら、ビナードさんとシェア&交流会を時間の許す限り続けたいと思っています。
交流会の時間もまたきっとたくさんの楽しいお話が飛び出してくると思いますので、ぜひゆっくりご参加くださいね!
『体内に入る食べ物と水と、言葉は似ている。
甘い話、苦い話、辛口といった表現があるように
「くいもの」の一種として言葉はかみしめて、
のみこんで、習得していくもの。
いつ、どこで、誰が、どんな狙いでその言葉を
使っているのか・・
どんな言葉でものみ込む前に、滋養となるものか
毒になるものかを見抜く。』
<アーサービナード>
1967年米国、ミシガン州生まれ。コルゲート大学で英米文学を学び、卒業と同時に来日、日本語での詩作を始める。詩集『釣り上げては』(思潮社)で中原中也賞、絵本『ここが家だ―ベン・シャーンの第五福竜丸』(集英社)で日本絵本賞を受賞。エッセイ、絵本の翻訳多数。文化放送「吉田照美飛べ!サルバドール」、青森放送「GO!GO!らじ丸」、BSスカパー!「Newsザップ」でパーソナリティーもつとめる。2017年『ドームがたり未来への記憶(玉川大学出版部)』出版。全国で草の根的講演会も多数。
◇日時:8月21日(水)10:30〜15:00
◇参加費:4000円(オーガニックお弁当・野草茶付)
◇申し込み:furaorganic@gmail.com へメールでどうぞ。
ご連絡先とお名前を書いてご予約ください。